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第3516冊目 FBI捜査官が教える第一印象」の心理学
- 作者: ジョー・ナヴァロ,トニ・シアラ・ポインター,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 単行本
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-身だしなみとメーキャップ
身づくろいと羽づくろいをやめてしまった動物には、体や心の健康に問題があり、それは人間でも同じだ。身なりを整えられないのは別のことに心を奪われている証拠で、苦悩を表している。そこで私たちは、清潔できちんとした身だしなみから健全さを連想し、頑強な人と結びつける。以下にあげるガイドラインは、人の心の奥深くに根ざした好みと、社会規範に基づいている。
髪は清潔に保つ。おしゃれをするにしても、自分の表情のほうが霞んでしまうほどの目立ちすぎる髪型は避けること。
すでに説明したとおり、手は命を育むことも死をもたらすこともできるから、人は手の動きに敏感だ。手は必ず見られている。爪は、女性ならほどほどの長さに、男性は短く切り、こまめに手入れして、決して嚙まないように。長すぎる「かぎ爪」は非常に悪い印象を与える。職を得たいなら、また本気でとりあってほしいなら、かぎ爪はさけなければならない。
香水は使わないようにする。匂いが好きな人はほとんどいない。以上。
人前で適度に適度に身だしなみを整えるのは(スーツの上着を軽くたたちてのばす、襟やネクタイを直すなどは)、よい印象を与える。自分がどう見えるかに気を配っていることを表現するからだ。しかし節度を忘れてはいけない。人前で身支度をすれば(髪をとかす、爪を切ったり手入れをしたりするなど)、社会的知性が欠けていることになる。以前、ひとりの弁護士がペーパークリップで耳掃除をしている場面に出会ったことがある。彼は法廷内で見ている人にどんな印象を与えるかに、まったく気付いていなかった。友人は、アシスタントが職場のデスクでデンタルフロスを使っているのを見て、驚愕したようだ。アシスタントは、何かご用ですかと尋ねながら手をはなしたので、口の外にフロスがだらりと垂れ下がった。そのイメージが頭にこびりついてしまい、友人はアシスタントで扱った書類に触ると思っただけで気分が悪かったらしい。