第3471冊目  FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター   (著), 西田 美緒子 (翻訳)

 

 

 

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

 

 

 

結論を言うと、あなたの行動はまわりの人たちの目にされていて、その行動によってあなたを見る目が決まっている。職場なら、あなたが何時に出社するか、煙草を吸いにどれだけ頻繁に席を外すか、私用の長電話がどんなに多いか、たびたび病欠をするか、質の高い仕事をしているか、上司にこびへつらっているか、すぐに泣き言を言うのか、黙々と懸命に働くのか、まわりはすべてお見通しなのだ。誰にも気付かれていないと思うなど、現実逃避もはなはなしい。マイナスの影響を及ぼす行動は、自分にも会社にもはっきりしたマイナスの印象を残している。

 

 

あなたの行動に気付いているのは社内の人に限らない。あなたやあなたの部下の行動には、社外の人たちも目を向けている。たておばアメリカの病院や医療施設では、患者の退院時にアンケート調査をすることが義務づけられている。二一項目の質問のうち三分の二もが、医師は熱心に治療しましたか? スタッフは要望に耳を傾けましたか? 病室の担当者は迅速に対応しましたか? といった、ノンバーバル・コミュニケーションに関するものだ。私はあとの章で、相手を安心させるとともに、自分自身を最もよく見せるようなノンバーバル行動を身につけることによって、自分とその仕事をまわりから際立たせる方法を説明する。今、特にインターネットがこれほど広く行き渡ったせいで、自己提示が重要な意味を帯びるようになった。大学教授がオンラインで評価され始めたばかりころは、まだそれほど深刻ではなかったが、今やブロガーがサービスへの不満を書き込むだけで、企業が大打撃を受けることもある時代だ。低い評価には売上を大幅に落とす力があるからこそ、アマゾン・ドット・コムはサービス向上にあれほど精力的に取り組んでいるのだろう。