第3472冊目  FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター   (著), 西田 美緒子 (翻訳)

 

 

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

 

 

 

-無形のものが肝心――性格のノンバーバル

 

 

謙虚、威厳、自信、傲慢、無愛想、臆病――私たちが人間の性格と結びつけているこうした無形のものは、ノンバーバルによって最もはっきり見えるようになることに、気付いていない人が多い。マハトマ・ガンジーと言われて、まず頭に浮かぶのはどんな印象だろうか? 簡素な腰布一枚を身にまとった姿――ノンバーバルではないだろうか。このほっそりした人物が、抑制のきいた無抵抗主義の運動と謙虚さによって、イギリスの支配に打ち勝った。紺のスーツとも、勝負ネクタイとも、自家用ジェット機とも、リムジンとも、側近とも、無縁な人だった。

 

 

私は若手実業家に、いい仕事をしたいなら、もっと謙虚になるようにとアドバイスしている。傲慢さは仕事上の評判を落としてしまうことがある。思い上がった横柄な人物が好きだという人に、私はまだ一度も出会ったことがない。自己中心的な考えかたは嫌われる。かつてのニューヨーク州知事エリオット・スピッツァーに買収組織利用の疑惑が持ち上がったとき、容赦なく攻撃されたのは、それまでの尊大な態度があったからだ。