第2818冊目 その話し方では軽すぎます! 矢野 香 (著)
- 作者: 矢野香
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 瞬きをこらえる場面とは
心理学の世界において「瞬き」は、心理的な要因で変化する生理心理学的指標として一般的です。嘘をついたり、動揺したりしているときは、瞬きが増えます。
私はニュースの冒頭、概要を伝える「リード」と呼ばれる部分で、自分の頭がアップで映っているときは、瞬きをしないように心がけています。時間にしてわずか30秒ほどです。それくらいの短時間でも無意識でいると瞬きをしてしまうのです。反面、意識しておけば瞬きをしないでいることは簡単です。
ぜに皆さまも、ここぞ、という30秒で瞬きを我慢してみてください。
自己紹介の冒頭、自分の名前を名乗る30秒。
名刺交換をして自分の名前を名乗る30秒。
相手の話を一生懸命に聞いていることを伝えたい30秒。
そのときだけ、瞬きを我慢するのです。
アイコンタクトを取らなければならない、というのは皆さんご存じのことです。
しかし、目線は相手に向けていても、瞬きをしている方がなんと多いことか。アイコンタクトを取ろうとしたとき、相手をちゃんと目が合っていますか。
印象形成の実験においても、スピーチをするときに瞬きの回数が増えると、落ち着きのなさ、情緒の不安定さを印象づけるという結果が報告されています。
面白い実験結果としては、職業別に瞬きの多い人についての印象を調査した例もあります。
その結果、瞬きを多いと一番印象を悪くしたのは政治家でした。
しかし、瞬きを多い方が好感を持たれた職業があったのです。それは、どんな職業でしょうか。
答えは、お笑い芸人です。
あなたが他人に与えたい印象は政治家に近いですか。それともお笑い芸人に近いですか。瞬きを多くするべきか、少なくするべきか。その答えは、この結果をもとにご自身で選んでください。