第1193冊目  シャーロック・ホームズは なぜ外見だけで人を見抜けるのか? (宝島社新書) [新書] 齊藤 勇 (著)



恋愛上手は視線を読む


男女の関係におけるアイコンタクトの重要性はおわかりいただけたかと思います。


このアイコンタクトによって脳が刺激され、エンドルフィンやドーパミンなどの快楽物質が分泌され、まずます恋愛にのめり込んでいくという相乗効果もあります。


しかし、アイコンタクトはその強弱によって与える印象が異なることがあります。続いては、心理分析の観点からわかる、それぞれのアイコンタクトの意味を紹介します。


凝視する視線
鋭い眼光を放ち、無表情で相手を見つめるアイコンタクト。この視線は相手に威圧感を与えようとしているときのもの。また、この視線には相手の感情が表に出てくるよう誘い出す効果も。恋人が無表情のままじっと凝視してきたときは、あなたが嘘をついていたり、何か隠し事をしていてりしているのを疑っている可能性があります。


注目する視線
柔らかな表情で相手を見つめるアイコンタクト。好意を抱いていることや興味を抱いていることがうかがえて、恋人同士の場合は信頼感や愛情の証明、誠実さの確認につながります。悩みを持っていたり、自信を失っていたりする相手に投げられるこの視線は励ましの気持ちの表れです。


眺める視線
穏やかに表情で見るとはなしに視線を向けるだけのアイコンタクト。その場の緊張感を和らげてリラックスさせようとしている視線です。相手が話を切り出したり、楽に話し続けられたりできるよに促す効果があります。


泳がせる視線
無感動を装ったまま、相手を基点にして視線をあちこちに移動させるアイコンタクト。相手の話に集中していない、退屈している、困惑している……といった心理がうかがえます。このアイコンタクトを受けた話し手が、相手の集中が途切れていることを感じて、話の勢いを緩めたり、上がったテンションを落ち着かせたりする効果もあります。


逸らす視線
相手の一瞬目を合わせますが、すかさず視線を外してしまうアイコンタクト。これは相手にこれ以上踏み込んでほしくないという拒否の心理の表れです。話したくないことに無理に聞き出そうとしていたり、プライベートにズカズカと踏み込んできたりされたときに表れ、視線を外すことで拒否のメッセージを伝えています。


まさに目は口ほどに物を言う。いや、むしろ目は口より多くの真実を物語ると言っても過言ではありませんね。