第1250冊目 (文庫)ビジネスで差がつくマナーの心得 (サンマーク文庫) [文庫] 三枝理枝子 (著)
- 作者: 三枝理枝子
- 出版社/メーカー: サンマーク出版
- 発売日: 2012/11/15
- メディア: 文庫
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差がつく人の聞き方の心得
- 手を止めて集中して、目を見て聞く。
- 途中で勝手にまとめたりせず、最後まで聞く。
- うなずいたり、相づちを打ったり、反応しながら聞く。
- 話の内容を忘れないようにメモを取りながら聞く。
- 復唱して、理解していることを示す。
出世コースからの脱落は聞く姿勢に原因がある
「あ、わかった! それは……ということですね」と、自分が最後まで話し終わっていないのに口を挟まれてた経験はありませんか?
話している途中に、相手が話をかぶせてくるのは決して感じのいいものではありません。
そこで、まずは聞き上手になりましょう。
うなずきや相づちを打ちながら、相手に気持ちよく話してもらうことがコミュニケーションの基本です。
「ええ、ええ、ええ」
「はい、はい、はい」
こんな風に矢継ぎ早に相づちを打たれたら話す気力がなくなってしまいます。逆に「さようでございますか」「そうでしたか」「すごいですね」「なるほど」といった相づちを打ちつつ、合間に質問を挟んで真剣に話を聞いてくれたら、思わず多くのことを語りたくなってしまうと思いませんか。
また、「……ということですね」と相手が言ったことを適度にオウム返ししていくのも大事なことです。誰しも自分の言っていることをちゃんと理解してくてている、共感してくれていると思うと、うれしく感じるものです。
いずれにせよ、人の話には興味がない、自分の話したことだけ話していればよいといった考えでは社会人失格といわざるをえません。
友人から同じ部署で働く同期の話を聞きました。
その人は仕事も迅速で確実、上司の受けもよく、同期のなかではなかなかのやり手で有名でした。しかし、どうしても直らない癖が一点あったのです。
それは、話の聞き方です。
廊下が彼に報告、連絡をしてきても、「そう、それで?」と、いつも気のない相づちで、パソコンの画面や書類から顔を上げないまま話を聞いているのです。
同じ部署にいる友人は、「おい、おまえさ〜。上司の話はあれだけ真剣に聞いているんだから、部下の話も、ちょっと手を止めてちゃんと聞いてあげなよ」と、何度かお酒の席などで注意をしたそうですが、一向に直そうとしません。
まだ部下が話し終わっていないのに、「あ〜わかった。……ということだよな」と話半分で自分なりに解釈してしまったり、「今、時間ないんだよね」と平気で言ったりしつづけていました。部下が相談をもちかけてきたときでさえ、「これ急ぎなんだよね。後でいいかな」とせっかく心を開いて相談してきた相手をむげに断っていたのです。
そのうち、部下たちがばったり報告や連絡を彼にしなくなりました。上席の指示を仰がなくてはいけないときも、彼を飛ばしてその上の上司に、みんなが報告、連絡するようになったのです。
彼が聞く姿勢になっていなかったので、部下たちは「どうせ話したって……」とあきらめてしまったのでした。
たとえ仕事ができたとしても、情報の集まらない人はどうなるでしょうか。同期でトップを走っていた彼が役職を退任させらてたのは、当然の結果ですね。
「今、いいかな?」と上司から声をかけられたときはもちろんですが、「今、お時間よろしいでしょうか」と部下が声をかけてきても、緊急の用事でどうしても手を離せないとき以外は、やっていることがあっても手を止めて、相手の目をしっかり見て、話を真摯に聞くことです。
そして、「ありがとう。報告してくれて助かったよ」「ほかに提案などないかな?」「教えてくれて助かったよ」などと声をかけるようにしてみてくさい。
お互いが話を真剣に聞き合う職場であれば、グッとケアレスミスが減ってくるでしょうし、職場の風土もよくなり、大きな成果につながっていきます。
心から聞いている姿勢は、お客様だけでなく、職場の仲間にこそ必要だということです。
差がつく人の聞き方の心得
- 手を止めて集中して、目を見て聞く。
- 途中で勝手にまとめたりせず、最後まで聞く。
- うなずいたり、相づちを打ったり、反応しながら聞く。
- 話の内容を忘れないようにメモを取りながら聞く。
- 復唱して、理解していることを示す。