第1225冊目  できる人の仕事のしかた [単行本(ソフトカバー)]リチャード・テンプラー (著)


できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた


職場恋愛には細心の注意を払う


職場恋愛は絶対に避けるべきだという考え方がある。恨みや嫉妬を生み、不満の種になり、その当人たちの評判も下がるからだ。恋愛がうまくいっている間は問題も少ないかもしれないが、仲がこじれてきたら、間違いなくこれらの問題が一斉に浮上する。


私もできることなら職場恋愛は避けた方がよいと思っている。しかし問題は、「職場恋愛はするな」というルールでは十分ではないということだ。物事はそれほど単純ではない。


もし私がこのルールを守っていたら、上の三人の子どもはこの世に存在していなかった。実際、職場で将来のパートナーと出会う人はたくさんいる。職場で生涯の伴侶を見つけるという可能性を、完全に無視することはできない。


それでは、職場恋愛のルールとはどう考えたらいいのだろうか。


職場恋愛は、真剣な恋愛だけが許される――これが答えだ。迷ったら、自分にこう質問するといい。


「この人は、私によって仕事よりも大切だろうか」


エスなら、そのまま突き進んでかまわない。そして、同僚と付き合うのなら、二人で基本原則を決め、同僚と上司から責任感のある大人として認められ、仕事に支障を来さないように行動する。参考までに、基本原則のいくつかを紹介しよう。

  • 二人だけでささやき合ったり、内輪の冗談を言ったりしない。
  • 同僚や、直属の上司には報告しておく。報告した上で、職場ではまったく付き合っていないようにふるまう。
  • 仕事上の利害の衝突が生じるなら、問題の仕事を誰かに代えてもらうよう上司に頼む。恋人を相手に査定をしたり、罰を与えたり、面接をしたりするのは不可能だ。これも、恋愛を上司に報告しなければならない理由の一つだ。