第961冊目 すごい説得力: 論理的に考え、わかりやすく伝える話し方 (知的生きかた文庫) [文庫]太田 龍樹 (著)
すごい説得力: 論理的に考え、わかりやすく伝える話し方 (知的生きかた文庫)
- 作者: 太田龍樹
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2012/07/24
- メディア: 文庫
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なぜ「声」は大切なのか
実は、説得には「声」が重要な役割を果たします。
たとえば、
- 話すスピード・テンポ
- 声の高低、メリハリ
- 声の大きさ
- いい淀み(えーと、あのー)
- 口グセ(っていうか、そうっすか、一応、別に、などや否定的・消極的ないい方)
などは、あなたの説得力に大きく影響を及ぼすのです。
声の質や発声の仕方を「準言語」といいます。
ささやき声、発声速度、休止の仕方などは、話し手の感情や態度について、微妙な意味を伝達するからであり、まさしくこれらは言葉そのものなのです。相手の言葉や、話すスピード、声の大小、表現、口調などを合わせると、相手との共感を深めるのに役立ちます。
たとえば、商談相手がゆっくり話す人であればゆっくりと話す、速く話す人であれば極力同じような速さで話す、というのもテクニックです。
話すスピード(テンポ)
自分の話のスピードが速いか、適度か、遅いか、あなたは認識していますか? 一度、周りの人に、自分のスピードがどうなのか聞いてみてください。また、ICレコーダーに録音して、自分の話すスピードを確認するのもよいでしょう。理想的なのは、「1分感に300〜350字」を声に出して読むくらいのスピードです。これは新聞のコラムを約2分で声に出して読むスピードです。
とはいえ、大事なのは相手が自分の話を理解してくれているかどうかです。相手の理解度を見極めながら、自分の話すスピードを変えてみるとよいでしょう。
相手が落ち着きがなさそうであれば、話すスピードが速すぎる可能性があり、相手がイライラしているようであれば、話すスピードが遅すぎる可能性があります。
声の高低(メリハリ、抑揚)
話し手がリズム感のある話し方をすれば、聞き手は飽きずに話を聞くことができます。また、話し手が抑揚のある話し方をすれば、聞き手は話し手が主張したいことをよく理解することができます。
声にメリハリがなく、一本調子では、聞き手は飽きてしまいますし、内容もよく理解できません。
重要なキーワードをいうときは、声を大きくするなどして強調してください。
いい淀み
いい淀みや口グセは、その人の個性でもあるので、そんなに悪いものではないと私は思っています。しかし、「えー」「あのー」「まあ」などがやたら多い人は、相手に対して不確実な印象を与えてしまいます。
このようないい淀みが出そうになったら、ぐっとこらえて「間」をつくることです。
NG例「えー、このスマートフォンは、えー、他社商品と比べて、あのー、性能面で3倍優れております」
OK例「(間をおく)このスマートフォンは、(間をおく)他社商品と比べて、(間をおく)性能面で3倍優れております」
この「間」をつくることで、確実にいい淀みを減らすことができます。話す内容も明快でわかりやすくなります。