第496冊目 頭のいい人が使うモノの言い方・話し方 ちょっとした話し方のコツが相手に与える印象を大きく変える 神岡真司/著
頭のいい人が使うモノの言い方・話し方―ちょっとした話し方のコツが相手に与える印象を大きく変える (日文新書 21)
- 作者: 神岡真司
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 新書
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30秒だけ時間をください
「30秒だけなら、まあいいか」と相手に承諾させてしまうテクニックである。これは「フット・イン・ザ・ドア・テクニック」と言われる心理操縦法。相手が受け入れられるであろう、小さな要求を出して受け入れさせる。
次に本来の目的である少し大きな要求を出し、それもついでに飲ませてしまうという手法で、「段階的依頼法」とも呼ばれている。
忙しい上司に「レポートを見て頂きたいのですかが」と言っても、「今、忙しいんだ、あとにしてくれ」と言われがち。
そんな時、「30秒で結構ですから」と切り出し、「30秒でいいのか、何だい?」と要求を飲ませ、「こちらのレポート、問題ないと思うのですがサラッとお目を通しだけお願いします」とやれば、仕方なくパラパラとめくり出すだろう。
「宛名ラベル貼るの手伝ってくれないかな?」
「うん、いいよ」
「ありがとう。悪いけど、封するのもお願いしていいかな?」
「ああ、いいとも」
「ありがとう。ついでに切手も貼ってくれると助かるんだけど」
「え、ああ、いいよ」
とまあ、全部を手伝わせてしまうわけである。
洋服屋さんのウインドウショッピングをしている時――。
「どうぞ、ちょっとだけお手になってみて下さい」
「いいですね、肩幅もぴったり、どうぞ、お袖もお通しになってみて下さい」
「丈も丁度いいですわあ、お似合いですし、ちょっとこちらのスカートも一緒にお当てになってみて下さいな、わあ、素敵、どうぞこちらで、ぜひ、おはきになってみて下さいませ」
こんな具合にすすめていくわけだ。最初に切り出すダミーの要求は、小さければ小さいほど受け入れやすいので「せっかくですから、ほんの一品だけお試し下さい」「1分だけお座りになってみて下さい」など、負担にならない要求をして、小さな数字を使うのが効果的になるテクニックであることがおわかり頂けよう。
あなたにすべてのよきことが雪崩のごとく起きますように♪
- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2007/09/14
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今日の名言
「世界とは、鏡のようなもの。それを変えるにはあなたを変えるしかない」――アレイスター・クロウリー
今日の感想
こんにちは、ソンリッサです。
本日ご紹介する一冊は、心理学研究家の神岡真司さんによる、話し方のノウハウ書。
読者が簡単にまねられる手法がいくつも紹介されており、重宝します。
「ケチだ」「貧乏くさい」→「節約家だ」「ものを大切にする」
「まずい料理」→「独特の味わいの料理」
「馬鹿正直な奴」→「表裏のない人」
ライバルに差をつける、画期的な話し方のヒントが見つかるかもしれません。
目次
1 簡単な言葉の変換で好感度がアップする話し方―否定的ニュアンスをたちまち肯定化した言葉の用例
2 言いにくいことを上手に伝える大人の話し方―要求・拒絶・依頼・反論・説得…のときのひと言
3 社会人としてのマナーが光る「モノの言い方」―もてなし・いたわり・電話・会議・なぐさめ…のときのひと言
4 覚えておくと役立つとっさの「定型フレーズ」―パーティー・宴席・見舞・葬儀・引越・退職…のときのひと言
5 知らないと恥をかく!間違いやすい言葉遣い!―とんでもない日本語を使っていないだろうか?
6 数字の魔力を使った賢い話し方のコツ―心理トリックを使った数字のマジック
頭のいい人が使うモノの言い方・話し方―ちょっとした話し方のコツが相手に与える印象を大きく変える (日文新書 21)
- 作者: 神岡真司
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
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