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第3940冊目 介護リーダーの仕事と役割がわかる!
-成長を促すフィードバック
リーダーがスタッフをほめたり、しかったりしたとき、自分の言おうとしたことが相手にきちんと伝わったのか、気になることがあります。そこで活用したいのがフィードバックです。フィードバックとは、「相手の行動や発言について素直に感想を述べること」で相手の行動を修正し、目標を達成できるように助けるための情報です。すなわち、相手が客観的に自分自身を振り返ることができるように手助けすることであるため、フィードバックの対象は、ある程度自分で気づいたり考えることができるスタッフに限定されます。
フィードバックの目的は、次のように、客観的に自分の行動を振り返ってもらうことです。
リーダー:この前のミーティングのとき、気になったことがあるんだけど、少し話してもいい?(対立ではなく支援の気持ちを表す)
スタッフ:いいですよ
リーダー:あのとき、本山さんの発言に表情を曇らせていたけど、何か気になっていることでもあるの?
スタッフ:あの発言についてですが…
ここでは、スタッフに本山さんの発言や本山さん自身に対する思いを整理してもらうための会話であり、アドバイスは不要です。
プライドの高いベテランの場合、指示・指導は反発を買いやすいので、このようなフィードバックが効果的となります。
自分の話が相手に正確に伝わっているか、きちんと受け止められてるかを知るために、リーダーがスタッフのフィードバックを受けることも必要です。リーダーに何かいうのをためらっているスタッフに対しては「私もあなたがどう思っているかを素直に教えてほしい」と投げかけてみましょう。
なかにはリーダーに批判的な意見をいうスタッフもいるでしょうが、素直にいってもらえるのはよいフィードバックと前向きにとらえて、改善しましょう。