第3862冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田 則夫 (著)

 

 

 

 

 

-感情のコントロールができない

 

不適切な業務に手を染める人は、感情コントロールができず、カッとなりやすいという特徴がある。プライベートなことから生じたイライラを職場にもちこみ、他者に当たることも平気で行う。感情の起伏が激しいために、職員も利用者も近寄りがたく声をかけにくい存在になっているケースも多い。マイナスの感情に支配されているときには、言葉遣いが荒くなり、威圧的、指示的、命令的、叱責的になる傾向が強い。攻撃的な言動を繰り返す場合もある。

 

いかに自分が楽をするか、いかに自分の思い通りの業務を行うか、ということばかりを優先する

 

このタイプの人は、自分がいかに楽をするか、いかにして自分が思い描いているようなパターンで業務をこなすか、という点ばかりを優先する。プロとしてよい仕事をするという発想が欠落している。

 

気忙しい動きが得意で、一見すると、熱心に業務に勤しんでいるように見える場合もあるが、よくその人の動きを観察すると、楽な仕事ばかりを抱え込み、困難な仕事は人に押しつけるという働き方をしている。やむを得ず心理的あるいは身体的に負荷のかかる業務を行わなければならない状況が生じたときは、不機嫌な態度をあからさまに示す。直接介護や支援業務などの場合、利用者を無理やり力で動かすような態度で介護する。食事介助の場面で、急がすような態度で介護する。思うように動いてくれない利用者がいると、平気で「早く!」「ほら、そうじゃない。こっち!」と不適切な言動を浴びせることもある。