第3635冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田則夫(著)

 

 

 

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか

福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか

 

 

 

-スタッフ・エンパワメント力

 

 

スタッフ・エンパワメントとは、「職員の成長や能力の発揮を妨げる阻害要因を特定し、要因の除去に向けて必要かつ適切な対応策を講じて、成長をサポートしてく一連の活動」を指す。

 

 

この力を発揮するには、部下が、職員として「何を十分に成し遂げているのか」「何を成し遂げられていないか」、把握する取り組みが必要となる。成し遂げられていない事柄に関しては、原因を精査したうえで、成し遂げられるようサポートしていく。

 

 

例えば、行動障害のある利用者への支援が十分にできていない状況があり、その原因が、行き当たりばったりの対応でよしとする甘い姿勢にあったとする。この場合、不適切との訴えがなされる可能性がある点を指摘し、「このままではいけない」という危機感を職場全体で共有するよう働きかける。

 

 

続いて、行動障害関連の書籍を整備し、自己学習ができるよう環境整備する。外部の研修に派遣し、学んだことを職場に持ち帰ってもらう。他の職員への伝達研修を行ってもらい知識の共有を図る。こうした一連の取り組みを通して、職員のエンパワメントを着実に図っていく。