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第3525冊目 FBI捜査官が教える第一印象」の心理学
- 作者: ジョー・ナヴァロ,トニ・シアラ・ポインター,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 単行本
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この章であげたたくさんの例、モテルのチェックインの行列から、食品スーパー、コンピューターショップまでの話は、次のようなメッセージを伝えている――とにかく行動を起こすことは、まったく行動しないよりもいい。
「ビルの処方センター」は、フロリダ州ブランドンにあるすばらしい薬局だ。ジョン・ノリエガが父のビルから数年前に店を継いでおり、一九六五年以来、どこを見ても目ざましい成功を遂げてきた。この盛況な薬局のすぐ隣には大型チェーン店ウォルグリーンズがあり、一マイル以内には別の全国チェーンの薬局が三店舗も店を構えているのだが、何と車で一時間以上もかかるオークランドから、薬を求めてビルの店にやってくる客までいる。なぜだろうか? それは従業員全員が、すぐに行動を起こしてくれるからだ。どんな問題でも解決するまで努力してくれる。保険会社が支払ってくれない? この店が電話をして、支払にこぎつける。医者が折り返しの電話をくれない? その医師にはジョンからの電話が入る。車で店まで行けない人がいれば、店のほうから車で来てくれる。何か説明してほしいことがあれば、印刷物をもらうだけでなく、薬剤師からじかに説明を聞ける。客が店内に入ると従業員のひとりが必ず対応し、しかも名前まで覚えている。想像してみよう――この時代にあって、正真正銘の顧客サービスだ。
行動を同じくらい大切なのが態度だ。態度を測定することはできないけれど、売上の増減となって表れる。そして態度はほとんど、ノンバーバルで表現される。店や会社に入って、むかつくような態度の人物を相手にした経験は、誰でもありありと思い出せるのではないだろうか。そういう人物について、私たちは何を観察しているのだろうか? わずかにしかめた顔や、バカにしたような表情まで、すべて目に入っている。そんな表情は見たくないし、私たちは顧客として、そんな行動に対して利益をもたらすべきではない。