第3524冊目  FBI捜査官が教える第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター   (著), 西田 美緒子 (翻訳)

 

 

 

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

 

 

 

マリオット・インターナショナルは従業員をきちんと教育して、従業員に期待される行動を明確に伝えるという方針を守っており、その姿勢にはいつも感心させられる。たとえば、マリオットではすべての従業員が――客室係から駐車係、接客主任から支配人まですべて――おはようございますと挨拶し、それも心から言っているように見える挨拶をすることが徹底されている。これは大きな違いを生む。ほかのホテルでは、スタッフが客の目を見ずにすれ違い、まるで何かを恥ずかしがっているような様子だ。けれどもマリオット・ホテルに入ったときやホテル内を歩いているとき、心から感謝されると、自分が特別な存在になったような、そこが特別な場所のような気分になる。

 

 

この小さな違いが重要なのだ。ついこのあいだ、地元のレストランのウェイターが、食べ物を待っている客の前でメールを打っているのを見かけた。仕事を中断しなければならないほど大事なメッセージがあるだろうか? ここで教育が必要になる――ダイニングルームで働いている間に携帯電話を使ってはいけない。電話は休憩時間にかければいい。昨今は飛行機の客室乗務員まで、携帯電話の誤った使いかたをしているのを見かける。ドアがすでに開いているのに電話やメールに忙しく、乗客が案内なしで機内に入らなければならないことがある。