■
第3428冊目 90秒で好かれる技術 単行本(ソフトカバー) ニコラス・ブースマン (著), 中西 真雄美 (翻訳)
-うまく挨拶を交わすための5つのステップ
ここでは、誰かと出会ったとき――それが初対面の相手でも何度か合ったことのある相手でも――うまく挨拶を交わすための手順を紹介しよう。これは充分に試行を重ねたものであり、たいていの場面で通用する。私はこの手順を5つのパートに分けてみた。
①オープンにする
まずは、あなたの態度と身体をオープンにすること。そのためには、好印象を与える態度を身につけておかないといけない。自分の心臓を相手に向けて、胸を覆っているもの――手、腕、クリップボード、その他の仕事道具だが何もないことを確認する。私はいつも両手が相手から見えるようにしておく。こちらが何も隠していないことを示すことで、相手が無意識に起こす防御反応を解除できる。
②アイコンタクトをとる
こちらから先にアイコンタクトをとる。
③笑顔を見える
こちらから先に、あなたの態度がにじみ出るような笑顔を見せる。笑顔は、あなたが自身にあふれ、正直で意欲的な人間だというメッセージを伝えてくれる(相手と目が合う前に笑顔になっていても結構。効果は同じだ。ほんの数秒間の出来事だから、気持ちを楽にして、あなたの態度が表面にあらわれるようにすればいい)。
④言葉を交わす
「こんにちは」でも「やあ」でもいい。挨拶は気持ちのよいトーンで交わすこと。初対面の相手には、「こんにちは、○○です」とこちらから名乗って主導権を握る。握手は、たいてい互いに名乗り合っているあいだに交わすといい。
⑤同調する
出会ったらすぐに相手のボディ・ランゲージと声の特徴に同調すること。複数の人と話をする場合は、順番に一人ひとりと向き合う。私が5人の配達員と同調したときには、一人ひとりと向き合い、向き合っている相手のボディ・ランゲージと声の特徴に同調した。たとえ数秒ずつでもいいから、一人ひとりと同調するように。
相手が主導権を握った場合でも、この挨拶のルールは適用できる。その場合も、あなたは態度を調整し、アイコンタクトをとり、笑顔を見せ、オープン・ボディ・ランゲージを心がけ、相手に同調することを忘れずに。
なお、挨拶をするときはできれば立ち上がって。仕事中であれば、席を立って訪問者のほうに近づいてから挨拶をする。相手がクライアントでも、新しく配属された同僚でも同じことだ。自分の心臓を相手に向けるような姿勢をとる。こうすることで、相手との間のバリアが取り除かれ、心を開いて会話を始まられる。持ち立ち上がるのが適切でないなら、立たなくても結構。臨機応変に対応すればよい。