第2535冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)

できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

  • 愚痴は不満を言わない


同僚はズルとして、あなたの仕事ばかり増える。


上司が無能で、言うことはころころ変わる。


出世していくのは無能な人間ばかり。


仕事は多すぎるし、くだらない決まりは多いし、どこを見てもバカしかいない。


そう、そのとおり。人生は不公平でいやなことばかりだ。


しかし、ここで考えよう。不平不満を言って、何か一つでも変わることがあるだろうか。


そもそも愚痴とは、たいして仕事もない悲しいヒマ人たちが考え出した、時間つぶしの手段にすぎない。そう、不平不満は何も生まない。非生産的で、何の結果にもつながらない。むしろ次のような害があるだけだ。


細かいことにうるさい、器が小さい人物と思われる。
口角が下がって魅了のない顔になる。
時間を無駄にする。
愚痴っぽい人間ばかりが周りに集まる。
非生産的な人間だと評価される。
自分のモチベーションを下げ、負のスパイラルに陥る。


では、自分は愚痴っぽい人間だという自覚のある人は、どうすれがいいのだろうか。


答えは簡単、今度から不満を言うなら、その解決策も一緒に提案することにしよう。解決策が見つからなければ、愚痴も禁止。これを数週間試せば、ごく自然に不満を言わなくなるはずだ。


もう一つの方法は、他人への不満は、その人の目の前に言って直接ぶつけるようにすること。もし相手が近くにいなかったら、悪口はあきらめる。


シンプルなルールだが、効果は確実だ。面と向かって文句を言い続けていてら、最終的には職場の全員を怒らせることになる。そうなれば、もう文句は言えない。この章の大前提「常に前向きの発言を。それが無理なら黙っている」と思い出すことが肝心だ。