第2008冊目 就職活動を勝ち抜く「見た目力」―面接試験に必ず通るための「自分」を見せるマル秘テクニック [単行本(ソフトカバー)] 竹内 一郎

(著)



初対面で最後に笑顔を見せることの効果


第一印象は最初の数秒、面接では入室してから10〜15秒で判断されると話しましたが、それは「好印象を持たれるか」「悪印象を持たれるか」という大づかみな判断に過ぎません。第一印象にはもうひとつ、大切にしたい考え方があります。映画や小説などのラストは途中のシーンよりも記憶に残りやすいように、初対面では最後の印象のほうがインパクトは強いのです。これを心理学で「親近性効果」と言います。「初頭効果」と反対の効果で矛盾をするようですが、面接という初対面のシーンでは、「終わりよければすべてよし」です。「親近性効果」で「初頭効果」をさらに上げることもできるのです。最初にわかりやすくインパクトがあることで関心を引き付けて、最後にもっとも強烈なことをもってくると、相手に強く印象づけることもできます。


例えば、初対面の人が去り際に泣いていたとしたら、その人の泣き顔が強く記憶に残り、泣き虫な人だという印象を持つはずです。逆に、初対面の相手が別れ際に笑顔を見せれば、笑顔が頭に残り、好印象を持つでしょう。


ですから、面接でも、最初や途中で失敗しても、決定的な悪印象を与えていない限り、最後の最後に相手に好印象を持ってもらえば、取り返しはつくと考えましょう。


面接官が最終的な査定をするのは、面接がすべて終わってからです。笑顔には魔力があるとも言われますが、最後に笑顔を強く印象づけることができたら、好印象を持ってもらえる可能性があるのです。また、面接一回で内定が決まることはほぼありません。


一次面接、二次面接、三次面接……、さらに回数を重ねる企業もあります。


面接の途中、どんなことがあっても、決して諦めないで「親近性効果」を考えて、最後にはとびきりの笑顔を見せるように心がけましょう。