第3859冊目 福祉リーダーの強化書: どうすればぶれない上司・先輩になれるか 久田 則夫 (著)

 

 

 

 

「時間がない」「忙しい」「人が足りない」を大上段に振りかざし、業務の改善や新しい提案をつぶしにかかる

 

不適切な業務手順や方法、利用者に対して不適切な接し方をする人は、「時間がない」「忙しい」「人が足りない」をことさら強調する傾向がある。誰かが業務の改善や見直しを要求すると、血相を変えて反論。「そんなこと言ったって、時間がない」「そんなこと言ったって、忙しい」「そんなこと言ったって、人が足りない」との発言で抵抗し、新しい提案を即座につぶしにかかる。

 

福祉の現場に「忙しい」「時間がない」「人が足りない」状況が存在するのは事実である。しかし、業務手順やこなし方に問題があるために、多忙な状況が生み出されているケースも少なくない。変革への取り組みは、業務負担を増加させるためではなく、現状を見直すことで業務の効率化を促し、負担を減らすためにある。この点に対する理解が不十分なために、変化を拒む姿勢を強く打ち出してしまうのである。