第3566冊目「権力」を握る人の法則 ジェフリー・フェファー (著), 村井 章子 (翻訳)

 

 

 

「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)

「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)

 

 

 

ジョンは、学歴や家庭状況からすれば自分がエリートとは言えないと思っていたが、それでも自身ありげに見える必要があると理解していた。そこで、大手企業の採用担当者がキャンパスを訪問する日になると、他の学生に差をつけるようなスタイリッシュなファッションで身を固める。そしてグループ面接では、仲間に敬意を払いつつも、自分を力強く主張した。「まずまっすぐに姿勢を正して相手に近づき、しっかり目を見て名乗り、向こうが手を差し出す前に握手しました。グループ面接のあときは、真ん中の席を先に選んで座り、積極的に発信しました。それやこれやで、自分は発進力のある学生だという印象を与えられたと思います」

 

 

この戦術が功を奏し、ジョンは七社受けて七社から内定をもらう。これはひとえに自己演出のおかげだとジョンは話している。なにしろ内定通知の多くに「立ち居ふるまいからして目立っていた」といったコメントが書かれていたという。