第3546冊目 できる人の仕事の基本ワザ大全―――時間管理から人間関係、発想術まで、今日からすぐ使える!

 

 

 

 

 

 

-「分散と集中」をうまく切り替える

 

 

タスク管理能力が高い人は、集中力に長けていると思っている人が多いようです。しかし、集中力だけで仕事の効率をあげるのは困難です。

 

 

学校の授業ならば先生の話に集中していれば、テストにどこが出題されようが、うすうす気づくこともあったでしょう。しかし、ビジネスの世界では「一点集中」以外の能力も求められるのです。

 

 

たとえば、世の中の動きやライバル会社の動向、最新技術の情報、コストパフォーマンスの良否など、さまざなま情報をつかんでおけなければ、ビジネスとして成功は覚束ないでしょう。

 

 

仮に、最新技術だけしか視野に入れず、ひたすら製品開発に熱中している人がいたとしましょう。それが完成し、いよいよ発売というタイミングで、ライバル会社から同様の製品が先に登場したらどうなるでしょうか。

 

最新の技術を競う業界だったとすれば、開発したのがどんなに優れた製品だったとしても「後追い」と言われ、製品も会社も、評判を通しかねません。

 

 

「ライバル会社の動向に注意を向けていれば、一足先に発売することができたたのに……」と後悔しても遅いのです。

 

 

 もちろん、いくら有能な人でも、目の前の仕事に集中しなあら周囲の状況を観察することは至難の業です。そこでポイントになるのが「切り替え」なんです。

 

 

サッカーやラグビーなどの団体競技の一流プレーヤーを見ていると、ボールの行方を追う一方で、対戦相手のフォーメーションを観察しています。つまり、集中しつつも周囲への観察を怠っていないというわけです。

 

 

ビジネスの現場は、スポーツの試合ほど状況が目まぐるしく変化するものではありません。自分自身で「いまは、目の前に集中するとき」、そして「今度は、周囲を観察するとき」と切り替えを心がけて、仕事に取り組んでいきましょう。