第3520冊目  FBI捜査官が教える第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター   (著), 西田 美緒子 (翻訳)

 

 

 

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学

 

 

 

-一点のかげりもない満足

 

ディズニーワールドは、人々からどう思われるかの大切さをよく理解している――魔法の国に足を踏み入れたいと思いたい来園者の気持ちを、よく知っている。いつもペンキを塗り替えているのは、魔法の国では壁がいつもピカピカで、傷ひとつないからだ。前の晩に雨が降れば誰かがちゃんと施設の表面を磨き上げているのは、魔法の国はほこりで汚れていないからだ。私歯これまで何度も夜のパレードを見てきたが、何百人もの出演者が着ているキラキラ光る衣装で、切れた電球を目にしたことは一度もない。ディズニーは、たった一個の暗い電球こそ目立つことを知っているからだ。魔法の国の光景に見えるには、すべての電球が明るく光っている必要がある――私は毎年クリスマスの季節になると、我が家の電飾でこれを試みるのだが、成功したためしがない。ディズニーの魔法にとって不可欠なのは細部へのこだわりで、それに莫大な金がかけられている。安全から清潔さ、礼儀正しいスタッフ、そしてもちろん、ひとつ残らず点灯する電球まで。

 

 

会社がまわりからどう見えるかの細部に気を配ることをよく考えてみると、前の章で説明した身だしなみを整える行動と変わりがない。私たちは相手からよく見えるように努力することで、相手に敬意を示そうとする。そのために、こうした小さな、おそらく表面的な変化が、深い印象を残すことになる。だから表面的な見かけには十分な注意を払わなければいけない――会社がどう見え、どう聞こえ、どんな感情を引き起こすかが大切だ。私はクライントにいつもこう尋ねる――「あなたの会社は自分自身についてどう思っていますか?」「私たちは清潔で、心配りをし、整理整頓されている」と言えますか? それとも、これらは優先順位の最下位ですか?」。顧客はこれらのことをとても優先していると断言できるからだ。実際には、顧客はこれらを最も優先している。