第3310冊目 「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)  ジェフリー・フェファー (著), 村井 章子 (翻訳)


「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)

「権力」を握る人の法則 (日経ビジネス人文庫)


以上から導き出せる教訓は、こうだ。上司との関係に気を配りなさい、すくなくとも仕事の成果と同じ程度には気をつけなさい、とうことである。上司がミスを犯したら、自分以外の誰かが指摘するように持っていく方がよい。もしどうしてもあなたが指摘しなければならないのなら、上司自身が気づくように持ちかけるか、でなければ上司の能力のせいではなく、周囲の状況や回部要因のせいにすること。いちばんやってはいけないのは、不快なヤツだとか、ナマイキだとか、敵対的だなと認識されてしまうことである。


上司を気分よくさせる最善の方法は、何と言っても誉めることである。このことは調査によっても裏付けられており、誉め言葉の影響力を手にする効果的な方法だとされている。誉められて悪い気のする人はいないし、誉めてくれた相手に好感を抱くのも自然な感情である。そして好かれれば、あなたはそれなりの影響力を持てるようになる。誉め言葉には、ギブアンドテイクの法則を呼び起こすという効果もある。あながた誰かを誉めれば、その誰かもお返しにあなたを誉めるようとする。プレゼントをもらったらお返しをしたり、パーティに呼ばれたら呼び返したりするのとまったく同じで、誉め言葉も一種の贈りものと考えてよい。さらに誉め言葉は、ほとんどの人が持っている自己高揚動機に応えるという意味でも効果的である。