第3288冊目 一瞬で自分を変える法  アンソニー・ロビンズ (著), 本田 健 (翻訳)


一瞬で自分を変える法 (知的生きかた文庫)

一瞬で自分を変える法 (知的生きかた文庫)

  • 疲れた時こそ、胸を張る!


疲れた時に、肩を落とし、大きな筋肉の力を抜いてやると、「疲れた」というメッセージが脳に送り続けられ、本当に疲れた気になる。


しかし、姿勢をしゃんとし、気持ちを奮い立たせて疲れていないと思えば、内面的イメージも変わり、疲れの感じ方にも変化が起こる。


「疲れた、疲れた」と思っていると、どこまでいっても疲れたままだ。しかし、てきぱきと仕事を片づける力が自分にはあると口に出し、意識面でもそのとおりの調整を行えば、身体もそうなっていく。生理学的な変化が精神状態をも変えるのである。


今日、科学の世界では、病気か、健康か、あるいは元気いぱぴか、落ち込んでいるかは、「自分で選べる」というのが常識となりつつあるようだ。


「楽しくやるより、憂鬱になりたい」と、口に出して言う人はいないが、ここで落ち込んでいる人の行動について考えてみよう。


落ち込んでいる人には、非常に明確な特徴があるので、ひと目見ただけで、それはわかる。


まず、歩く時は下を向いている(彼らは体感覚を重視し、気が滅入る話だけを自分に語りかける)。肩を落とし、息は弱く、浅い。肉体を鬱の状態に追い込むことばかりする。


うれしいことに、高揚感を味わうのも簡単だ。私なら、内面的イメージにはまったく手を加えずに、うつ状態を一瞬にして変えることもできる。


背筋を伸ばして立ち、胸を張り、腹の底から深く呼吸し、顔を上げ、身体を動かしていれば、落ち込んでなどいられなくなる。それが能力を発揮するための生理なのだ。


あなたの脳には、精神的に力を発揮しろというメッセージが届けられ、身体はそのとおりになっていく。