第3221冊目 入社1年目の教科書 岩瀬 大輔


入社1年目の教科書

入社1年目の教科書

  • 感動は、ためらわずに伝える


子どものころから、美しい女性は「きれいですね」と褒められても嬉しくないものだと思っていました。言われ慣れていると思ったからです。


中学生になっても、その考え方は変わりませんでした。だから、クラスのマドンナに「可愛いね」などと行ったことは一度もありません


大人になってから、その女性に言われたことがあります。


「岩瀬クンは、一度も可愛いねって言ってくれなかったよね。好きだったのに……」


言っておけば良かった。ものすごく後悔しました。いまでは、どんな美人でも「きれいですね」と言われれば嬉しいものだと思うようになりました。たとえ鈴木京香だろうと石原さとみであろうと、褒められて喜ばない人はいないのです。


ビジネスの現場でも、それは変わりません。人間は、いくつになっても認められたいものなのです。上司を褒めるなんておこがましいと思わないでください。僕も社員から送られてくるメールの返信に「こういう点が、ためになりました」などと書かれていてば、いまでも嬉しいと感じています。そして、それが新しい人間関係の構築につながることもあります。もちろん、ご機嫌取りをするのではありません。そうではなく、感動を覚えることがあったのなら、ためらわずにそれを伝えるべきだと言いたいのです。それがお互いのためになるから。