第3159冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

  • 同調性


人との関わり合いで感じる快適な気持ちを判断する方法として、同調性が重要なことはすでにこの章で説明した。ただし、同調性はウソを判断する上でも重要だ。言葉の内容とノンバーバル行動の間で、現在の状況と相手が話していることとの間で、出来事と感情の間で、そして時間と空間の間で、同調性を探すようにしよう。


質問された人が肯定的な返事をするときには、口で言ったことを裏付ける頭の動きが、遅れることなくすぐに見えるはずだ。「私はしていない」と口で言いながら、頭がうなずくように縦に動いていれば、同調性に欠けている。同じように、「ウソをついているのか?」と聞かれた男が「いいえ」と答えながら、頭がわずかにうなずけば、やっぱり同調性に欠けている。自分のヘマに気付いた人は、あわてて頭の動きを変え、失敗を取り戻そうとする。同調性の欠けた行動は、わざとらしく、おそまつに見える。たいていウソのことが多い、信頼できない「私はしていない」の後には、外からわかるほど遅れて、あまり勢いのない、否定する頭の動きが続く。こうした行動は同調性がなく、不快感を示しているので、ウソとみなされることが多い。