第3158冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)


最初の緊張を予測する
面接や深刻な会話では最初に緊張するのが普通で、特に会合を取り除く環境が緊張に満ちていれば、当然のことだ。たとえば、父親が息子に宿題のことを尋ねている場合より、父親が息子に非行で退学になった理由を尋ねている場合のほうが、ずっと緊張に満ちている。

話す相手をリラックスさせる
面接や重要な会議、大切な話し合いが進むにつれて、参加者は落ち着きを取り戻し、だんだん快適になっていく。実際、すぐれた面接官は質問やストレスのかかる項目の調査に入る前に、時間をとって面接者を十分にリラックスさせる。

基準を定める
相手のなだめ行動が減って(その人なりの)通常の状態に安定したら、面接官はそのなだめ行動のレベルを、その後の行動を判断する基準として用いる。


なだめ行動の増加を探す
面接や会話が続くにつれて、なだめ行動の発生やその頻度の増加(急増)を観察する。ことに、特定に質問や情報に対する反応に注目する。そのような反応として増加した場合には、対応する質問や情報に関する何かがストレスを与えてなだめ行動を起こさせたことになるので、それらの項目はさらに注目して焦点を当てていく価値がある。なだめの反応を起こさせた刺激(質問、情報、話し合いを誤った方向に進めてしまうかもしれない。たとえば就職の面接で、応募者が以前の地位に関する質問をされたときにシャツの襟に空気を入れる動作(なだめ行動)を始めたのなら、その質問が脳になだめを必要とするだけのストレスを加えたことになる。その問題をさらに追及する必要がある証だ。ただし必ずしもウソが関係していることを意味しているわけでもなく、質問が応募者に対するストレスとなったことを意味しているにすぎない。