第3133冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

  • 自信のなさや地位の低さを示す親指


自信のなさは、人(普通は男性)が親指だけをポケットに入れ、残りの指を横から出しているとき、垣間見ることができる。特に仕事が関係している場合、「私は自分にまったく自信がありません」というシグナルになる。リーダーや責任者は、働いているときや作戦作動をしている最中に、こんな姿勢はとらない。地位の高い人が気軽にリラックスしているとき、短い間だけとることもあるが、「仕事中」は決してない。この姿勢はほとんどの場合、自信がなく、地位も低いことを表している。


親指の動作はとても正確なので、周囲で自信をもっている人と苦しんでいる人の効果的な見極めに役立つだろう。尖塔のポーズを差しはさみながら有能なプレゼンテーションを披露している人が、聴衆からの質問で誤りを指摘された途端、親指をポケットに入れてしまうことがある。この種の親指の動作は、失望した母親の前に立つ子どもを思わせる。自信満々の状態から、一瞬で自信を喪失してしまった人が見せる行動だ。