第2604冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著), マーヴィン カーリンズ (著), 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

  • 尖塔のポーズ


尖塔のポーズは、最も確実な自信の手がかりと言えるかもしれない。両手を広げて指先同士をつけるもので、合掌の手に似ているが、指の間を閉じないで広げ、手のひらの間も広げる。手が協会の尖塔のてっぺんのように見えるので、尖塔のポーズと呼ぶ。米国では、女性は低い位置(腰のあたり)で尖塔を作りがちで、観察するのが難しいことがある。男性はもっと高い胸のあたりで作る傾向があるから、見えやすいし、より強力なものとなる。


尖塔のポーズは、考え方や地位じ自信があることを表している。それは、何かついてどう感じているか、自分の考えにどれだけ熱心かを、周囲の人々に知らせる効果をもつ。社会的地位の高い人(弁護士、判事、医師など)は、日常的な行動の中で尖塔のポーズを見せることが多いが、それは自分自身と自分の地位に対する自信の表れだ。誰でも時々はこのポーズをとるものだが、その程度もスタイルもさまざまに異なってくる。ある人は四六時中やっているし、ほとんどやらない人もいれば、ポーズを変形している人もいる(両手を組み合わせ、親指と人差し指だけを伸ばして先端を会わせるなど)。また、テーブルの下でする人も、相手に見えるように高い場所でする人も、頭の腕でする人までいる。