第3121冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)


警告を発したばかりではあるけれど、服装については、ノンバーバルによる評価の全体構造の中で考える必要がある。だから私たちは、周囲の人々の行動に影響を与え、少しでも自分に好意的になるよう、自分の利益になるようにしたいなら、周囲に向かって送りたいメッセージに合った服を着ることが大切だ。


洋服やアクセサリーを選ぶときには、それらを身につけたときに発するメッセージと、周囲の人々がその洋服から受け取るかもしれない意味を、いつも考えていなければならない。また、自分としてはひとりの人や特定のグループの人たちに、ある特定の時間と場所でシグナルを送りたくて意図的に服装を使いたいと思うかもしれないが、その場所まで行く道のりで、メッセージを好意的に受け止めないたくさんの人たちの前を通らなければならないことも考える必要がある!


私はセミナーで、よくこんな質問をする。「今朝、お母さんに服を着せてもらった人は何人いますか?」もちろんみんな大笑いして、誰も手をあげない。そこでこう言う。「それなら、みなさんは、全員が、自分で服装を選んだのですね?」すると全員がまわりを見回し、おそらくそのとき初めて、服装についてもっとよく考え、自分をよく見えることもできることに気付くのだ。結経のところ、直接話をしなことない二人が相手について知っていることといえば、見かけなどのノンバーバル・コミュニケーションしかない。自分が相手からどんなふうに見えるのか、考える必要がある。