第3108冊目 FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 ジョー ナヴァロ (著),‎ マーヴィン カーリンズ (著),‎ 西田 美緒子 (翻訳)


FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

FBI捜査官が教える「しぐさ」の心理学 (河出文庫)

  • 首を使うなだめ行動


首に触れる、首を撫でるというしぐさは、人がストレスに反応するときによく現れる、最も重要ななだめ行動のひとつだ。首の後ろ側を指でマッサージする人もいれば、首の横をさすったり、顎のすぐ下をやって、首についた肉をグッと引っぱったりする人もいる。このあたりには迷走神経が豊富にあるので、撫でると血圧が下がり、心拍数も下がって、気持ちが安らぐ。


数十年にわたってノンバーバル行動を学んできた私の経験では、首を使うなだめ行動には男女の差がある。通常は男性のほうが力強く、手のひらで顎の下をつかんで、首の神経(具体的には迷走神経と顎動脈洞)を刺激する。それは心拍数を下げて気分を穏やかにする効果がある。また、首の横の後ろを指でこすることや、ネクタイやワイシャツの襟を直すこともある。