第3017冊目 心を上手に透視する方法 トルステン・ハーフェナー (著),‎ 福原美穂子 (翻訳)


心を上手に透視する方法

心を上手に透視する方法

  • 第一印象を変えたいなら、「外見」を変えなさい


私たちは期待することによって、あきらかに型通りのももの見方をしている。


先ほどから見てきたように、型通りのものの見方を変えることは難しい。だから他者に対して抱いた第一印象には大きな影響力があり、一度もった印象を手放すことはなかなかできない。


たとえば、ビジネスで非常に成功している人物を想像してみてほしい。


想像した人物は、太った初老の男性ではないだろう。おそらおく、引き締まった体つきでオーダーメイドのスーツを着た、小ざっぱりしたいでたちの三十五歳から四十五歳くらいの経営者ではないだろうか。引き締まった体つきにビジネススーツを着こなした若い女性を、なぜ多く人が思い浮かばないのだろうか。これもまた、私たちの経験と期待が関係している。


ある調査によると、私たちはある特定の性格や特徴と、特定の外見を結びつけているそうだ。たとえばふっくらした人というと、心が優しい、好感がもてる、穏やかな性格だというイメージをもちやすい。筋肉質の人物は、痩せた人よりも冒険心があり、意志が強く、節度があると思われやすい。このように、第一印象は、外見によって決まってしまう。


私たちは、他人に対して第一印象をもってから、ほかの特徴、つまり表情や身のこなし、話し方などに注意を向ける。最初の印象が後になって変化することもあるが、普通は第一印象を変えるのは、とても難しい!


どんな服を着ようとか、どんな化粧をしたらいいなどかは、誰でも気にかけているだろう。自分は着るものには無頓着だと思っていたとしても、茶色のブレザージャケットに紺色のズボンをはき、ピンクとオレンジのストライプのシャツを着ていたとしたら、それはそれで、すでにその人のことを何かしら言い表してる。それなら、第一印象をよくするにはどんな格好をしたらいいのだろうか、と思うだろう。


これは、あなたがどんな印象をもたれたいのかによって変わってくる。たとえば、社会的地位が高い人だと思われたいのなら、ほかの人よりも上のランクの格好をすればいい。