第3018冊目 心を上手に透視する方法 トルステン・ハーフェナー (著),‎ 福原美穂子 (翻訳)


心を上手に透視する方法

心を上手に透視する方法

  • 一言も話さずに相手を知るための「チェックポイント」


ショーで観客に協力してもらうとき、ステージに上がってきた人に対して、僕はこれまで述べたような点に注意を払うことにしている。そして、目の前にいる人物につちえのイメージをふくらませる。


服装はスーツか、それともジーンズかスニーカー? スーツなら、目の前の人物は新しいスーツを着ているだろうか。あるいはひじが少してかてかしているだろうか。


握手して挨拶するときは、特に手に注目する。


肌はなめらかか、ざらざらしているか。手入れしてある手なら、オフィスワーカーに従事し、何らかの代理店や役所などに勤務していることが考えられる。医者や弁護士、現行員かもしれない。マニキュアをつけていたら、手を使ってものをつくる仕事ではないだろう。しかしデスクワークに就いている人も、手が荒れていたり、指にたこができていることもある。その場合は、何か手を使う趣味があるのかもしれない。スポーツをしている人もいる。ウェイトリフティングやラック・クライミング、ゴルフ、釣りなどが好きな人もいる。そういったことも外見から導き出せる。目の前にいる相手が一言も発しないうちから、すでに相手のことがいくらかわかるのである。


さらに手の色からも重要なヒントが得られる。


人差し指と中指を見てみるとよい。ヘビースモーカーなら、指先が黄色くなっている。手全体が黄色かったら、肝臓や胆嚢に疾患があるのかもしれない。そうすると、その人は、気分が落ち込みやすいか、怒りっぽい傾向がある。手の血色が悪い人は貧血ぎみであることが多く、疲れやすく活発ではない。