第3012冊目 パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術 マーティン・ニューマン (著), 小西あおい(著)


パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

  • お詫びをする場合の印象の使い方


テレビでニュースを観ていると、日本ではお詫びの際には、いかに頭を低くできるかということが重要なのかと思うことがあります。しかし、それは体の使い方というより、態度の問題ですかね。


お詫びだけでなく、すべてのケースに共通するのですが、「相手の立場に立って考えること」が大切なのです。


特にお詫びの場面では、まず自分の意見や気持ちを封印することが重要です。


「あなたの気持ちは痛いほどわかります」などと絶対に言ってはいけません。あなたの解釈にようる相手の気持ちと当事者である相手の気持ちはまったく違っていることがほとんどです。


必要とされているのは真の理解です。勝手に相手の気持ちを断言してはいけません。


プライベートであろうがビジネスであろうが、誰かに謝罪をする場合には、誰に対して謝罪をするのか、彼らがどう考え、どう感じているかをまず把握する必要があります。彼らの思考回路を入り込んで、完璧ではないにせよ、彼らの立場を斟酌し、それに対する理解をきちんと示すことです。


大半の人は物事を改善することがお詫びだと思っています。しかし、それはあとのステップなのです。


お詫びをする際には、相手をどうしてほしいのかを考えるのではなく、いま現時点で彼らが考えていることだけにフォーカスを当て、「あなたの考えを私は理解しています」ということを示すことから、初めてどう改善するかという段階に進めるのです。このステップを、ひとつずつ踏んでいかないといけないのです。