第3011冊目 パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術 マーティン・ニューマン (著), 小西あおい(著)


パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術


間をとるトレーニングのところでもご説明したしたが、スピーチ原稿を作成するときは、間を改行して分けて書いておくことをお勧めします。面倒な作業に思えますが、価値ある作業です。アナウンサーなど原稿を読むことを仕事にする人は必ずやっていることです。


新聞でも商品の説明書でも何でもいいのです。どんなつまらない内容でも、間をとって区切って読むのに慣れておくと、意味がよくわかり、聞きやすく、しかも興味深いものや面白いものに思えてくるのです。


スピーチも言葉をひとつひとつの意味のブロックごとに分ければ、自分でもスピーチの内容をよく理解して話すことができ、その理解が相手にもよく伝わるのです。


私はトレーニングをするときに「放送事故だと思われるくらい間をとりなさい」とよく言います。人は誰でもあせると早口になるからです。


しかし放送事故レベルの間は、パブリックスピーキングのときだけに有効なテクニックです。普通の会話の中でもし使ったら、「この人、どうしちゃったんだろう?」と思われてしまいます。


パブリックスピーキングでは「いかに不自然なことをするか」とうことに効果があるのです。それを普通の会話でやったら、不自然以外の何ものでもありません。しかし、パブリックスピーキングでは、その不自然さが自然なインパクトになるのです。


パブリックスピーキングで苦戦する人が多い理由は、皆さんは普段の自然なコミュニケーションをとることに慣れているため、パブリックスピーキングにおける演出を不自然に感じてしまい、体現することが難しのです。


パブリックスピーキングと普通の会話のルールはまったく正反対であることを覚えておいてください。