第3006冊目 パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術 マーティン・ニューマン (著), 小西あおい(著)


パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

  • 姿勢と歩き方


英国系金融グループ・HSBCの元会長、ジョン・ボンド氏が会長職についたときのエピソードです。


HSBCグループは30万人以上の社員を抱える大企業です。香港上海銀行など、アジア圏にもグループ会社があり、すべての社員が英語を100%理解できるわけではりません。ですから、スピーチ内容だけでは彼が本来伝えるべきメッセージが全社員に届かない可能性があります。また彼は背もあまり高くなく、体も大きくないので、見た目の迫力もあまりありません。


彼は会長として「最初に何をするべきか?」と考えました。そして銀行マンとして細部にまで正確に配慮できる印象や、社員の尊敬に値する印象を与えることが重要だと思い、まず、姿勢と歩き方の矯正から取り組んだのです。


座るときも、立っているときも、姿勢を必要以上によくするように意識し、歩くときも姿勢に気をつけ、部屋に入っていくときもゆっくる入ることを心がけたのです。


さらに最高級のスーツを新調し、最高級の靴も揃えました。身だしなみに関しても、きちんとした印象を与えるために、ハイクオリティのものを用意したのです。


その堂々とした姿で、彼が初めて部屋に入ってきたとき、言葉が通じない社員がいたとして、印象としては100%、30万人のトップとしての存在感をアピールすることができました。


姿勢と歩き方、身だしなみだけで、彼はHSBSの会長として最初の一歩を成功させたのです。


あなたが「こういう人間に見られたい」とはっきり認識しているのであれば、初対面の瞬間からそう見られるように振る舞うべきだとお伝えしました。


「第一印象」はその後のあなたの評価につながる大切な「印象」なのです。