第2904目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


思いやりに関する研究で知られるポール・ギルバートは、思いやりに到達する3つのステップを次にように説明する。第1のステップは「共感」。相手が何を感じているのかを理解し、苦悩を見抜く。第2のステップは「同情」。相手の苦悩に感情を動かされる。そして第3のステップが「思いやり」。苦悩する人の幸せを願いたいという思いから生まれる。


うれしいことに、私たちは自然に思いやりを抱く傾向がある。思いやりは、認識能力より深く強く、私たちの脳の回路に広く組み込まれている。神経科学者のリック・ハリソンに言わせれば、人間は今のところ地球上で最も共感力のある生物だ。


他人の幸せをすすんで考えようという気持ちがあれば、ボディランゲージが前向きに変わる。それだけでも、あなたが相手のことを真剣に考えていると思わせることができる。それこそカリスマのカギとなる要素だ。


泳ぎは泳ぎながら覚える。思いやりを持つことも、思いやりを持ちながら身につけるものだ。最初はぎこちなく感じるかもしれない。