第2887冊目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

  • パワーと誠意2


現代は、パワーがある人だと認められる方法はたくさんある。知識を示し(たとえば、ビル・ゲイツ)、思いやりを通して伝える(たとえば、ダライ・ラマ)こともできる。一方で、原始の時代の人間にとって、パワーは1つしかなかった――動物的な力だ。もちろんn、当時も知識は重要だったろうが、現代社会に比べればはるかに価値は低かった。ビル・ゲイツがジャングルで活躍する姿は想像がつかない。ただし、むき出しの肉体的な力と攻撃で地位を得た人々のうち、誠意も惜しみなく示す人はほとんどいなかった。パワーと誠意の両方を兼ね備える人は、かなり貴重な存在だった。自分たちを助けてくれる誠意があり、実際に助けられる力を持っている人を見きわめることは、生存競争のカギを握っていた。