第2794冊目 人の印象は3メートルと30秒で決まる―自己演出で作るパーソナルブランド  江木 園貴 (著)


  • よい第一印象の人は、その後ミスしても許される


人生において、初めて会う人が日に何人かいるはずです。それらの初対面の、たった30秒で「素敵な雰囲気でいい人」だとか「理知的でスマートな人」と相手の目に映っておけば、一生、好意的に見てもらえるベースができることになります。


よい第一印象のベースがあれば、たとえその後に小さなミスをする場面があっても、「彼(彼女)は、いつもきちんとしているから、今回のミスは疲れていただけだよ」とベースとなるイメージに基づいた好意的なフォローに恵まれ、失敗によるネガティブな評価は一時的なものにとどまるでしょう。


人は「自分をきちんと見せたい」という意識のある人と、意識のない人に分かれます。


意識のある人は、どんな場面に出ても失敗が少ないものです。それはいつも周囲に気を遣い緊張して振る舞うことではありません。自分が相手の目にどう映るかに対して、常に意識的に過ごせる人のことです。急なアポイントや接待、または合コンだとしても、いつでも人に会える備えをしているかどうかで、多くのチャンスを手にできるのです。


もちろん第一印象の損をしない人もいます。それはすでに有名な人、社会的に認知された印象をもった人です。皆がその彼や彼女を「以前から持っている印象に基づいて」理解していますから、最初から公になっている印象や個性を持っている人は、その個性で勝負ができます。そういう人は、例外として見え目は関係ありません。


この例外はやはり著名人と呼ばれる人々にのみ言えることで、自分のキャラクターが公に認知されていない人は、会う方たちに失礼がないことを前提に、自分を演出しなければなりません。この演出を怠ると多くのチャンスを逃すこととなるのです。