第2759冊目 人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171) 谷原 誠 (著)
- 作者: 谷原誠
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 新書
- 購入: 28人 クリック: 228回
- この商品を含むブログ (68件) を見る
- 「仮にクエスチョン」で本音を引き出す
相手のニーズを引き出すテクニックとして、「仮にクエスチョン」を紹介します。「仮にクエスチョン」というのは、「仮に○○だったら、どうですか?」というように、仮定の話をして、相手のニーズを引き出そうとするテクニックです。仮定の話なので、自分の事情は一切話をする必要はありません。自分の側の事情は一切話さず、相手の情報だけを獲得できる魔法のテクニックなのです。たとえば、次のように使うことができるでしょう。
お客様「いや、見ているだけですから」
販売員「かしこまりました。本日は、ゆっくりとご覧ください。ご案内いたします。ところで、仮にご購入の場合には、おいくらくらいのご予算でお考えでしょうか?」
お客様「まあ、○○万円くらいですかね」
販売員「そのご予算ですと、大変品揃えが良うございます。仮にご購入の場合には、どのような点を重視なさいますか?」
お客様「容量ですね。家族が多いので、今の冷蔵庫では足りないのですよ」
このように、「仮」の話であれば、相手も安心して本音を語ってくれることが多くなります。また、突然の交渉では口に出さないことでも、あくまで「仮」なので、つい口がすべってしまうことがあります。値段と重視するポイントがわかれば、お客様のニーズに合った冷蔵庫の魅力を伝え、値段が適正であることを納得していただければ、ご購入いただけるかもしれません。「見ているだけですから」などという言葉を信じる必要はありません。興味がなかったら、わざわざ電気店に来て、冷蔵庫など見ないのです。