第2756冊目 人を動かす質問力 (角川oneテーマ21 C 171) 谷原 誠 (著) CommentsAdd Star
- 作者: 谷原誠
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2009/07/10
- メディア: 新書
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- 「質問」ブーメランで相手の関心を見抜く
他に相手の関心事を見抜く方法として、「質問ブーメラン」という方法があります。これは、相手があなたに対し、「ゴールデンウィークは、どこかにご旅行でもなさったのですか?」などと質問してきたときに、「○○さんは、どちらに?」というように、同じ質問をブーメランのように返してゆく方法です。そうると、勢いよくゴールデンウィークに行った良好の話をし始めるかもしれません。相手が旅行について質問をしたということは、「ゴールデンウィークの旅行」に何かしらの関心を持っているはずだ、という仮説に基づいています。
私の経験でも、小学校の時など、夏休みに自分がどこに行ったのかを話したい子は、他のクラスメート達に、「どこ行った?」などと聞いてまわっていたのを思い出します。質問をされると、質問の強制力によって、「どこに旅行に行ったかな」などと自分のことを考えがちですが、同時に「この人は旅行のことを話したいのではないか」とあえて、質問ブーメランを投げ返してあげるとよいでしょう。
先日、釣りをしたのですが、釣りをするときは、必ずつり上げたい魚の好物を餌を針につけます。あなたが好きなケーキなどを針につけても魚は見向きもしないでしょう。相手の気を引くには、あなたが好きなことなど何の意味もありません。相手の興味を引くには、相手を問題にしなければなりません。相手が好きなこと、関心があること、自信があること、心地よいことを話題にするのです。そうすれば、必ず相手の好意を獲得し、あなたが望む情報を得ることができるでしょう。
自動車王フォードは、次のように言っています。
「成功に秘訣があるならば、自分の立場と同じように他人の立場に身を置いて考えることができるということである」
私たちも、会話をするとき、自分の立場と同じように相手の立場に身を置いて、相手の関心があることを話題にして質問をするようにしたいものです。