第2721冊目 FBI捜査官が教える「第一印象」の心理学 ジョー・ナヴァロ (著), トニ・シアラ・ポインター (著), 西田 美緒子 (翻訳)
- 作者: ジョー・ナヴァロ,トニ・シアラ・ポインター,西田美緒子
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/01/14
- メディア: 単行本
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- 礼儀は強力なノンバーバル
礼儀がどれだけ強力か知りたければ、ひどい礼儀知らずをいっしょに、またはその部下として、働いてみるといい。話に割りこんでくる、「お願いします」や「ありがとう」を言わない、「ごめんなさい」という言葉を知らない、重い荷物を運んだりドアを開けようとしたりコートを着ようとしたいしている人に手を貸さない、口を開いたまま食べ物を噛む、テーブルで歯につまった食べカスを取る、そのほかの数えきれないほどの心ない行動をとる人たちだ。エチケットは、よく言っても堅苦しいし悪く言えば時代遅れだなと、謝った評価を受けている。それは大間違いもいいところだ。エチケットとは、根本的に、人を快適にする技のことを言う。自分のまわりで起こっていることを気を配り――これをFBIでは状況認識と表現する――自分の行動がまわりの人にどう影響するかを考えるのが、エチケットだ。特に今日のように多様性に富んだ社会では、日常生活でも仕事でも文化的、社会的基盤がわからない人たちと接する機会が多いから、この根本的な意味での礼儀が最も重要になる。儀礼上のしきたりを意味する「プロコトル」という語の語源に、ギリシャ語のkolla(にわか)という語が含まれているのは驚くにあたらない。礼儀とは、多様なグループをまとめてつなげておく接着剤のことなのだ。エチケットの本はたくさんあり、エチケットの大半はノンバーバルだ。一番いいと思える本を選んで、勉強してほしい。きっと今まで知らなかったことを学べる。私もそうやって学んできた。