第2549冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)
- 作者: リチャード・テンプラー
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 絶対にカッとならない
このルールに例外はない。ちょっとした違反も許されない。小さな気のゆるみは、後で大問題につながりかねない。このルールは絶対だ。
もちろん、効果的だと判断して、演技するなら話は別だ。それでも、細心の注意を払わなければならない。正しいタイミング、正しい状況、正しい観客を選ぶ必要がある。
演技でないなら、どんなに相手が悪くても、どんなに相手があなたを怒らせても、自分が絶対に正しくても、一切関係ない。自制心を失うとは、つまりコントロールを失うことだ。コントロールは、すべてのルールの象徴だ。
カッとくるような状況でも平静を失わずにいるには、いったいどうしたらいいのだろう。
それは簡単だ。ただ天に目を向けるだけでいい。これは冗談ではない。私は真剣だ。自制心を失うのは、自分が当事者、つまり問題の一部になったときだけだ。そこで目の前の争いではなく、もっと高い次元、たとえば会社全体の問題に目を向ければ、原因が何であれ、新しい視点で見ることができる。
また、単純に争いの場から去るという方法もある。ただオフィスやミーティングから出ていくのだ。この方法は相手に衝撃を与えることができ、たいていはとても効果的だ。心の中で一〇まで数えるという方法もいいだろう。
ただし、自制心を失わないことと、感情を表現しないことは違う。
誰かがあなたを起こらせるようなことをしたら、それをはっきり指摘することは必要だ。
「伝票をなくさないでください」「大手の顧客を怒らせないでください」「社長の駐車スペースに車を停めないでください」「チョコレートビスケットを一人で全部食べないでください」――などと、あなたが気に入らないと感じていることはきちんと相手に伝えよう。
恨みを溜め込むのは厳禁だ。言いたいことも言わずに溜め込んで、いつか爆発してしまってはいけない。
気分が害したら、その場で相手に伝えよう。そうすればすぐに緊張を和らげることができる。不満は少しずつ吐き出すこと。自制心を失うまでがまんしてはいけない。