第2526冊目 「権力」を握る人の法則  ジェフリー・フェファー (著), 村井 章子 (翻訳)


できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

  • 間違った仲間意識を捨てる


多く人が職場で「私たちと彼ら」という考え方をとっている。自分たち社員は仲間で、経営陣は敵だという考え方だ。


しかし、あなたは次の部長であり、取締役の卵であり、いずれ社長という花になるつぼみだ。間違った仲間意識を持たないようにしなければならない。あなたは「私たち」と「彼ら」の両方を見渡して、「彼ら」の視点で物事を考えなければならないのだ。


表向きは、「私たち」である同僚たちの仲間であるような顔をしていればよい。しかし、心の奥底では、状況をよく理解して「彼ら」の側につく。


同僚たちとうまくやり、悪目立ちしたいめに、「不満だらけの社員」の仮面をつけたくなるかもしれない。しかし、それは賢くないやり方だ。同僚の愚痴にはうなずきながら同意し、しかし自分は絶対に愚痴を言わない。


あなたは、正しい考え方をしなければならない。


正しい考え方とは、いつも全力を尽くすことだ。簡単な仕事も、恐ろしく大変な仕事のときも全力を尽くす。


正しい考え方とは、限界だと思ったところで、さらに力を出そうとすることだ。疲れていても、腹が立っていても、やめてしまいたくても、そこからさらに努力する。


正しい考え方とは、自分には巨大な力があることを知り、優しさ、自制心、思いやりをもってその力を行使することだ。人を踏みつけにせず、誰のことも冷酷に扱ったりしない。


このルールを知らない間に同僚たちが足踏みしている間に、あなただけが努力し、先を行くことになるだろう。そのことに罪悪感を持つことはない。あくまでも、正しい考え方と態度を貫けば、後ろめいたところは一切ない。いい人でありながら頭をすばやく働かせ、親切でありながらも油断なく周りを観察し、思いやり深くありながも成功するのだ。