第2367冊目 ゴール―最速で成果が上がる21ステップ ブライアン トレーシー (著), Brian Tracy (原著), 早野 依子 (翻訳)
- 作者: ブライアントレーシー,Brian Tracy,早野依子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2006/04
- メディア: 単行本
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- 「メンタル・リハーサル」を行う
プロスポーツの世界には、「メンタル・リハーサル」と呼ばれるトレーニング方法があります。競技を問わずあらゆるトップアスリートたちは、実際に試合に出る前にその様子を心の中でリハーサルします。最大限の能力を出しきっている自分をイメージするのです。本番を前に、彼らは何度も繰り返し、最高の競技をしている自分を視覚化します。
彼らは過去の試合の「自己ベスト」の記憶を呼び起こし、それを映画のように心のスクリーンに映し続けます。最高の姿を何度も見ることで、喜びや満足感が湧き上がり、目の前に控えている試合に対して高揚してきます。そしていざ試合が始めるときには、彼らは心の中ですでに「勝って」いるのです。
たとえばフィギュアスケートの選手は、腰を下ろして目を閉じ、深くリラックスした状態で自分が滑るときの曲を繰り返しかけ、氷の上を滑る自分の姿を想像します。空想の中で滑る自分は、転ぶことも、ミスをすることもありません。彼らは、実際にリンクに出て行く直前まで、完璧に滑る自分の姿を何度もイメージします。そうすることで、滑らかで優雅な滑りが潜在意識に刻みこまれるのです。
肉体そのものには意志は存在しません。指先や足先のどんなわずかな動きも、肉体のセントラルコンピューターである脳によってコントロールされています。背骨を通して信号を体中の筋肉に送りこみ、肉体を動かしているのは意志なのです。視覚化というのは、いわばマスターコンピューターを整備するようなもので、肉体に実行してほしい動きを意志にプログラムするのです。