第2354冊目 カリスマは誰でもなれる オリビア・フォックス・カバン (著), 矢羽野 薫 (翻訳)


カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)

カリスマは誰でもなれる (ノンフィクション単行本)


間をおいて、息をして、ゆっくり2


聴衆の1人にあらかじめ頼んで、ゆっくりしゃべるようにという合図を出してもらうのもいい。話すテンポに気をつけることはとても有効だ。ゆっくりしゃべるほど、慎重で思慮深く聞こえ、人々はあなたの話に注意を払う。


私はあの人生初のスピーチで、一瞬でも間をおいたら聴衆に二度と注目してくれないと思い込んでいた。実際に、スピーチの途中で間をおくのは勇気がいる。しかし会話と同じように、プレゼンテーションの途中で間をおくスキルは重要だ。優秀なスピーカーの証でもあり、偉大なスピーカーにとって主要なツールの1つでもある。意識して頻繁に間をおくこと。聴衆にあなたのことがを待たせるくらいの自信を持とう。「ドラマチックな効果を狙う」という言葉どおり、間をおいてスピーチにドラマをつけ加えるのだ。


要点を話した後と、インパクトの強いストーリーを披露した後は、数秒の間をおいて聴衆に理解する時間を与える。ユーモアを言ったら、勇気はいるが、笑いが起きて静まるのを待ってから話を続ける。スピーチの始めと終わりも、間が重要な役割を演じる。壇上を中央まで歩き、聴衆のほうを向いたら止まる。3つ数えるあいだは何も言わず、ゆっくりと聴衆を見わたしてアイコンタクトを取る。永遠に思えるかもしれないが、やってみる価値は十分にある。この手の沈黙ほど、聴衆の関心を釘付けにするものはない。