第2137冊目 できる人の仕事のしかた リチャード・テンプラー (著)


できる人の仕事のしかた

できる人の仕事のしかた

  • 同僚を味方にする


出世するためには、同僚からの支持が不可欠だ。同僚と仲良くなり、彼らから認められる必要がある。もし同僚との間に信頼関係がなかったら、罠にはめられるかもしれないし、足を引っぱられるかもしれない。


しかし、あなたは同僚より早く出世し、彼らの上司になるために全力を尽くしている。それでも同僚と仲良くなり認められるには、どうすればいいのだろうか。


あなたの取るべき行動は、彼らの仲間になりながら、完全には同化せず、わずかな距離を保つことだ。羊と一緒に走りながらも、狼と一緒に狩りもしなければならない。同僚たちの「仲間」であると同時に、上司たちの一員でもある。


同僚たちと楽しく付き合いながらも、羽目を外してはいけないし、同僚の一人と深い関係になるのもいけない。彼らのジョークに笑っても、休暇の旅行は一緒に行かない。


彼らが困っていたら助けの手を差し伸べるが、あなたも一緒になってパニックを起こすことはない。あなたはあくまでも冷静で落ち着いている。彼らの仲間で、お遊びの共犯者でありながら、彼らの母親のようでもある。上司や経営陣に対する愚痴に耳を貸すが、自分の正体は明かさない。


あなたは同僚の仕事を手伝い、彼らから頼られる存在になる。あなたは外交官であり、調停役、レフェリー、仲間、司祭でもある。あなたはとてもいい人で、とても親しみやすいので、同僚たちはあなたを愛さずにはいられない。


あなたは、同僚にとっって力強くそびえ立つ塔であり、頼りになる支えであり、気のおけない仲間でもある。


あなたと一緒にいると、同僚は自分が特別な存在になったように感じる。あなたがいなければ、人生は灰色で、まったく退屈だ。あなたがいるからパーティは盛り上がる。パーティを企画し、後片付けをすつのもあなただ。


以上のようなことは、すべて可能だ。もちろん簡単ではないが、不可能ではない。同僚と本当にうまくいっていれば、むしろ彼らのほうからあなたを押し上げてくれるだろう。あなたは上司になってもらいたい、あなたに先頭に立ってもらいたいと思うようになるのだ。