第2101冊目 まんがと図解でわかるドラッカー リーダーシップ論  藤屋 伸二(藤屋マネジメント研究所) (監修)


まんがと図解でわかるドラッカー リーダーシップ論 (宝島SUGOI文庫)

まんがと図解でわかるドラッカー リーダーシップ論 (宝島SUGOI文庫)

  • 人の強みで活躍できる場に配置する


会社に限らず、あらゆるチームで、人の配置(役割)を決める際に重要なのは、一人ひとりの「弱み」ではなく「強み」に着目すること。「何ができないか」ではなく、「何が他のことよりよくできるか」で人を見ることが大切だ。


仮に部下の苦手を克服させても、もともと得意な人たちにはかなわない。それよりも得意な分野で力を発揮するほうが、はるかに高い成果を上げられるからだ。


たとえば、陸上競技で、背が高く跳躍力に優れた選手が、走り高跳びで好成績を修めているのに、弱みを克服させるために得意でもない砲丸投げに転向させようとするのは意味がない。


リーダーはメンバーの弱みには目をつぶり、強みを見出し、それに十分に発揮できる分野やポジションを与えること。そうすることで、チームはお互いの弱みをカバーし合うことができる。これが、チームとして成果を上げるために必要な人事の第一条件だ。

  • 好き嫌いで集めたチームは成果に対する意思が弱い


リーダーは、メンバーの配置を決めるとき、間違っても「自分とうまくいっているか」を基準にしてはいけない。あくまで「彼・彼女はどんな貢献ができるのか」を重視しなくてはいけない。


自分と気の合うメンバーだけを従えた、なれあいの組織では、本当に優秀な人は意欲を失い、去っていく。結果的に、成果が上がらない。


なれないのチームは、目標達成への意志が弱く、少々の困難にぶつかっただけで「もういいや」と投げ出しがちだ。現状に満足しがちで、企業の存続に不可欠な変革が起こりにくい。


結局、人材の多様性に乏しい組織となってしまう。変化に対応できず、やがて崩壊してしまうのだ。