第2030冊目 「また会いたい」と思われる人の38のルール 吉原 珠央 (著)
- 作者: 吉原珠央
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2009/10/10
- メディア: 単行本
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- 表情は携帯カメラで鍛える
みなさんは最近、鏡で自分の表情をチェックしたことがありますか?
まずは鏡を見ないで口角をほんの少し上げ、「優しくて上品な表情」を作ってみてください(実際にトライしてみてください)。
それでは、その状態をキープしたまま、鏡でその表情をチェックしてみてください。さあ、鏡に映ったあなたの表情を客観的に見たときに、「うわ〜、なんて上品な表情だろう!」と絶賛できますか?
そのような方もいるかもしれませんが、多くの方は客観視してみると、評価が低くなるのがほとんどです。私はこれまで、様々な受講生やクライアントに対してトレーニングをさせていただきましたが、「自分ではやっているつもり」と「客観的な印象」には大きなギャップがあることを常々感じてきました。
それは、表情だけでなく、声の感じや、話し方、会話の内容にいたるまで、「自分ではやっているつもり」でも、本人が伝えたい思いや感情が90%以上の確率で、正確には相手に伝わらないのです。
まず自分の体が、思いや感情に対してどのように反応して、どのように人に感じてもらっているのかを知ることが大切です。反応というのは、「相手が感じたことがすべて」です。いくら自分では「感謝の気持ちを伝えたい」と少しでも明るく接しようとしていても、相手が「表情が暗いな」「声が低くて元気がないな」と思ってしまえば、その評価で関係が構築されてしまいます。
ですから、自己満足や思い込みから脱却して、「確実に相手が認めてくれるレベル」に自分の反応レベルを磨いていかなければならないのです。
仕事で研修の講師をしていると、いかに人が自分の思い込みによって表現をしているかに気づかされます。たとえば、表情を柔らかくするトレーニングで「あいうえお」をわざと大きく口を開けてもらう場面でのことです。
「はい。それでは変な顔を気にせずに、思い切り大きく口を開けて発声してみましょう」と私が指示すると、たいていの受講者は大して口を開かずに発声します。そこで、発声するときに鏡を見てもらうことにすると、意外に口を開いていない自分に気づくのです。
つまり、自分がどのようになっているかイメージできないままでトレーニングをすることは、時間を無駄にしているのと同じです。早い段階で、自分がしていることを、鏡または写真やビデオで確認することで、遠回りせずに目的の自分像へ進むことができるわけです。
そして、「ここまでしないと相手は笑顔と思ってくれないだろう」「ここまで背筋を伸ばさないと姿勢がまっすぐだと思われないだろう」というイメージを頭に叩き込むのです。そして、そのイメージと、「やっているつもり」の自分とを常に比較し続けていくのです。そうすれば、いつかその2つのギャップが埋まっていき、イメージ通りの自分の姿が自分のものになっていきます。
私が便利だと思うのは、携帯電話のカメラ機能です。撮影も簡単ですし、写真を保存したり、確認したりするのも簡単です。さあ、まずは口角を上げた表情を撮影してみませんか? きっと、新たな発見があるはずです。
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