第1377冊目 プレゼン以前の発表の技術 [単行本] 尾方 僚 (著)


プレゼン以前の発表の技術

プレゼン以前の発表の技術


発表する自分を客観的に見てみる


●鏡の前でチェックする


練習は、ぜひ鏡の前で行ってください。全身が映る鏡の前に立ち、本番で発表する姿勢になってみます。からだが開いた状態と、そうでない状態では「見た目」にかなりの違いが出ることを確認できると思います。


また、人にはいろいろな動作のクセがあります。つい腕を組んでしまう人、頭や顔を掻いてしまう人など様々です。


本番でどんなに真剣に自分の主張を語っていても、手元が動いていたら聞き手は手元に注目してしまいます。


腕や足を組めば、自分ではそんなつもりはなくても、聞き手に「私は偉いんだ」という印象を与えてしまいます。


本番では、これらのクセが出ないように気を付けましょう。


●人にチェックしてもらう


話し方(話すスピード、声のトーンなど)は、聞き手に与える印象を大きく左右します。


そこで、自分はどんな話し方をするクセがあるかを本番前に確認しておきましょう。


話すスピード、声の大きさ、声は太いか細いか、語尾ははっきりしているかどうか、滑舌はよいかなどをチェックします。


自分でなかなかわかりにくいので、気を許せる家族や友人、同僚などに「次の会議で、これ発表しようと思うんだけど、どう思う?」と聞いてみるといいでしょう。


また、動作のクセは無意識にやっていて、自分でも気付いていない場合もあります。余計な動きがないかについても尋ねてみましょう。


●自分の発表を録画する


もしビデオがあるなら、自分の発表を録画してみましょう。録画でもかまいませんが、録音は音声しか記録できないので、耳では確認できますが、目で見ることはできません。映像のほうが、自分では目で見ることができない身ぶり手ぶりなどのノンバーバルのチェックができるので、断然おすすめです。


自分の発表の録画映像を見ると、それまで気づかなかったクセは欠点がよくわかります。滑舌が悪かったり、話し方が速すぎたり遅すぎたり、身ぶり手ぶりが大げさだったり……。


自分の声が聞き手にどのように聞こえているのか、自分の話し方が聞き手にどのように見えているのかが具体的にわかるので、直さなければならないところがハッキリします。


自分の発表を何度も振り返り、繰り返し修正することが発表上手への近道です。


「そんな時間はないよ」と思う人もいるかもしれませんが、単純に練習をするのと、録音や録画をして練習するのとでは、発表の出来が全く違います。


まだ試したことのない人は、ぜひ挑戦してみてください。