第1287冊目 ベスト・パートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた (知的生きかた文庫) [ペーパーバック] ジョン グレイ (著), John Gray (原著), 大島 渚 (翻訳)



女が愛を深く実感できるアプローチ・リスト


ちょっとしたことをしてあげるだけで、男性が、自分の評価を高める方法はいくらでもある。これまでエネルギーや時間を注いでいた方向を、少しだけ変えるようにすればいいのだ。けっして難しい作業ではない。多くの男性がすでに知っていることばかりである。


どんな男性でも、好きな女性とつきあい始めた頃には、そのような小さな気くばりをいつも忘れなかったはずである。しかし、相手の心に傾いたことを確信すると、たちまち、安心してしまう。そして一点豪華主義の愛情表現だけで安心してしまうのだ。女性が二人の関係において本当に望んでいる「小さな幸せ」を積み重ねることを、すっかり怠ってしまうのである。


最愛の女性を満足させ、心の底から幸福感を与えてあげるためには、彼女が本当に望んでいることが何かを理解できなければならない。彼女たちは、相手から愛されていることを絶えず実感していられるよう、さまざまな形でアプローチしてもらいたいと望んでいるのだ。


それがどんなに高価なものであっても、大きな喜びを与えてくれても、月に一度か二度程度の愛情表現では、彼女の心はけっして満ち足りはしない。


このことが男性にはどうにも理解しかねるらしい。こんなふうに考えればわかるだろう。女性は、車にガソリンタンクがあるのと同じように、体内に愛情タンクを備えているのだ。


車を走らせるためには、いつもガソリンを補給し続けなければならないように、彼女の愛情タンクも、ガス欠にならないように、常に愛情を注ぎ続けていく必要がある。さもなければ、彼女は最愛の恋人として、あるいは、人生の伴侶としての働きを充分に果たしてくれなくなってしまうのである。


可能な限り、小さな愛情表現を常に心がけ、確実に点数を一点ずつ加えていくことが彼女の愛情タンクを絶えず満タン状態に保っておく秘訣なのである。


女性というものは、自分の愛情タンクが満タンに近ければ近いほど、自分に自信を持つ。そして、より大きな愛情を相手に返し、信頼感や尊敬の念を払うようになるのである。相手の一拳一動に対しても、ゆとりを持って見守ることができるようになる。男性を受け入れ、彼が力を発揮できるよう、励ましや称賛の拍手させ送ってくれるようになる。そのためには、彼女の愛情タンクを常に満タンにしておいてあげる必要がある。

  • できるだけ相手の話を聞くことを心がける。あわせて、なるべく質問もするようにする
  • 彼女が訴えてきた悩みについてコメントしたい気持ちを抑え、その代わりに同情と理解を示すようにする。
  • デートをする場合は、何日ま前にあらかじめ予定を立てておくようにする。その日になってから彼女に「何をしたい?」とか「どこへ行きたい?」などと聞かないようにする。
  • 彼女が仕事で疲れ切って夕食をつくれないように見えたら「何か手伝おうか?」と自発的に申し出る。
  • 彼女の外見、ファッションなどを絶えずほめるように心がける。
  • 彼女が気分を害したり、気持ちを落ち込ませた時には、その感情をないがしろにせず、できるだけ理解し、尊重するようにする。
  • 彼女があなたに話しかけてきた時は、目にしている雑誌を置き、テレビのスイッチを切って彼女の話に百パーセント注意力を集中する。
  • 彼女の自動車を洗ってあげる。
  • デートの前には、必ずあなたの自動車を洗車し、車内もきれいに掃除、整理整頓をしておく。
  • セックスの前には必ず身体をよく洗い、もし彼女が好むのであれば、お気に入りのコロンをつけておく。
  • セックス抜きで彼女を情熱的に抱き締め、子供同士のように戯れる。
  • 彼女が必死になって何かを訴えている時は、とにかく忍耐強く耳を傾け続ける。けっして腕時計に目をやるような真似はしないこと。
  • 公けの場では、他の人間に対してよりさらによけいに神経細かく彼女に注意力を向ける。
  • 運転は、速度制限やルールを厳守してゆっくり安全に行う。彼女は、助手席であなたに身の安全を全面的に委ねているのだ。
  • 一緒に行動する時は、必ずドアを開けてあげる。
  • 彼女がジョークやユーモラスな表現には笑って反応する。
  • 何かしてもらったら時は、必ず声に出して「ありがとう」と言う。
  • 彼女がヘアスタイルを変えたり、髪の毛をカットした時には、必ずそれに気づくように神経を配っておく。ほめることも忘れない。
  • お互いの要求を忌憚なく話し合う時間をつくる。